MAME 0.289出た

オフィシャルMAME 0.289が出ました。 

長い2ヶ月が経ちましたが、MAME 0.289が出ました。これはかなり大幅なアップデートなのです。エミュレーションについてふれる前に、一般的な話題から。まず、Windowsバイナリリリースで、SDLサウンド出力とジョイスティックモジュールを内蔵するようになりました。sdljoyジョイスティック入力モジュールでは、最大128ボタンのコントローラをサポートします。また、Win32デバッガモジュールで、ダイナミックなUIスケーリングの変更に対応しています。また、出力関係もオーバーホールが入り、パフォーマンスの改善や問題の修正がされました。ただし、外部プログラムと連携している場合は設定の更新が必要になることがあります。また、一部のアートワークも更新が必要でしょう。

まずは、NS32000ファミリーのCPUをベースにしたシステムが多く動作するようになっています。ご存じないかもしれませんが、NS32000アーキテクチャは32ビットALUを内蔵した初期のシングルチップCPUファミリーのひとつでした。このシステムでは、Digital Equipment Corporation社の初期の結果に明らかに影響を受けている、高度直交命令セットを使っていました。今みれば、レジスタ数は不十分で命令エンコードも複雑過ぎで、モトローラの68kファミリのパフォーマンスを超えるには時間がかかりすぎ、さらに初期実装にあったバグがアーリーアダプターの悩みの種でした。しかし、MAMEにより当時の32ビット System V UNIX を最盛期を体験できます。NS32000エミュレーション発展の立役者である、David Rand氏の活動分野はさらに広がっています。Xerox 820とBig Boardファミリーも彼により動作可能に昇格、Toshiba CP/Mシステムのエミュレート、Keypro 10のハードディスクコントローラ追加などなどでも活躍されています。

セガ社のアーケードゲームファンであれば、今回はお楽しみ要素がかなりあります。画期的だった Model 1 プラットフォームでは、数多くの表示系不具合が修正され、「バーチャファイター」当たり判定改善、「ウイングウォー」の動作がおかしくなっていたDSPプログラム不具合が判明して修正されています。さらに NetMerc も改良されました。かなりアレなゲーム「Flash Beats」がプレイ可能になっています。基本的な内部アートワークはありますが、やる気がある方なら外部アートワークをこしらえて素晴らしい雰囲気にできるでしょう。今回はSCSPサウンドチップを使うゲームの修正も行われています。

MAMEではEACA Color Genie EG2000を以前からエミュレートしていましたが、今リリースでは同年発売のEACA Genie IIIをサポートしています。広く使われているPowerPCと68k CPUファミリでも多くの問題が修正され、エミュレーションの改善も広く影響しています。特に、MAME上のPowerMacエミュレーション上でハッピーに動作するクラシックMacOSバージョンの拡大、またA/UX(AppleによるMacOSとUNIXを統合する初期の試み)が起動し動作するようになっています。他には、V.R. Technology製のNES風SoCを使う多くのゲームが動作可能に昇格しています。これには、Lexibook社のCompact Cyber Arcadeシリーズが含まれています。また、NECのPC-6001ファミリーでも対応ソフトリストの大幅更新に加え問題も多数修正されています。電子楽器のエミュレーションも引き続き進展がありました。

いつものように、今回のリリースの紹介しきれない新機能については、 whatsnew.txt ファイル でチェックできます。ソースコードや 64 ビット Windows バイナリパッケージはダウンロードページから入手可能です。

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