Eyes for Details Express Vol.3 - June 21st, 2000

bleemcast!クリエイターインタビュー

June 19, 2000
インタビュアー:Anthony Chau
GameFan Online

 今年のE3では、参加者のほとんどがメタルギアソリッド2のプレゼンに熱中する一方で、熱狂的なドリキャスファンを騒がせていたものがもう一つありました。この製品は公式には「bleem! for Dreamcast」という名前ですが、すぐに「bleemcast!」というニックネームがつきました(ちなみにSONYは「訴訟その6」と呼んでいるそうです…)。「bleem! for Dreamcast」は今年の熱いプロダクトのひとつであることは間違いありません。今回はこのドリームキャスト上でプレイステーションゲームの動作を可能にする素晴らしい製品について、bleem!社のCTO(最高技術責任者)であるRandy Linden氏と、広報マーケティングディレクターのSean Kauppinen氏に話をうかがうことが出来ました。


GameFan Online: 「bleem! for Dreamcast」の開発はPC版に比べて難しいものだったのでしょうか?

Randy Linden: はるかに簡単でした。ドリームキャストは予想以上にグラフィック性能が高く、そのお陰でPCよりも超〜楽に作業が進みました。

まず何よりも、OS部分に余計なものがありません。今のPCでは使いもしないソフトが山ほど、それも同時に動作しています。一方ドリームキャストでは、そのような制約なしで、マシン全体にフルアクセスができます。

GFO:「bleem!」のときには、SONYは執拗に阻止に回りましたが、今回の「bleem! for Dreamcast」ではSEGAとの関係はどうなっているのですか?

Sean Kauppinen: SEGAはこの製品については宣伝も応援もしないと聞いています。一方、SONYは私達がE3でbleemcast!をデモした翌日には特許侵害についての訴えを起こしました。彼らにはよっぽど癪に障るようですね。

GFO: E3に来れなかった人のために、bleemcast!の使い方について詳しく教えてください。

SK: まず、ドリームキャスト本体に「bleem! for Dreamcast」のディスクを入れます。本体のメモリ上にプログラムがロードされて、対応するプレイステーションゲームに取り替えるように表示されますので、ふたを開けてbleem!ディスクを取り出して、プレステのディスクを入れます。スタートボタンを押すとゲームがロードされます。超〜簡単というか、「ユーザーフレンドリー」といいますか。

GFO: PC版のbleem!では、ゲームそれぞれについてオンラインを通じてソフトの修正を行っていましたが、ドリームキャスト版では、新しいPSソフトがリリースされたときなどはどのように対応するのですか?

SK: これらはあくまで互換性のアップデートでした。「bleem! for Dreamcast」ではアップデートということはありません。一旦完成したPAKはそれで終わりで、対して新しいタイトルが追加されることはありません。

GFO: PC版とDC版のbleem!の一番大きな違いというのは何でしょうか。画面のクオリティやロード時間などに違いはありますか?

SK: DC版では、本来よりも拡張された640x480という解像度で100タイトルをプレイすることができます。PC版では、さらに多くの数百というゲームで、もっと高い解像度でのサポートをしています。

ターゲットとしている購買層も家庭用であるDCと、普通のPCでは大きく違ってくるでしょう。オリジナルのPC版は主に筋金入りのPCゲーマーが対象です。一方でDC版はドリームキャストやプレイステーションを持っている人全体がターゲットです。

GFO: PS版とDC版の両方のゲームを販売しているサードパーティー(MidwayのNFL Bltzなど)からは、bleemcast!が販売に影響を与えるのではないかとの心配の声が出ています。理屈では、bleemcast!があれば、消費者はDC版の方を買わなくてもよくなってしまうのですが、このことについて何か影響はありますか?

SK: このことについてはずっと考慮してきましたが、実際には同じゲームでもDC版の方がPS版よりもグラフィックのクオリティは高いです。これはbleemcast!を使ってもかないません。また、私達はドリームキャストのゲーム発売のスケジュールについてもよく考えています。このことは「bleempaks!」のタイトル選別をする上でも配慮しています。

GFO: いわゆる「サードパーティーの政治的圧力」を少しでも押さえるために、bleemcast!の対応ゲームリストを変更しなければならないようなことはあるのでしょうか?

SK: これまでのところ、「サードバーティーの政治的圧力」というのはありません。しかし、大手ゲームメーカーで、自分のところのゲームをbleempak!で対応してほしいと頼んできたところいくつかあります。彼らはPSゲームの売上増加の将来性や、より多くのPS所有者のDCへの乗り換え、さらにそれにつれてDCソフトの売上が伸びるということを見込んでいるようです。

GFO: bleemcast!のリリース予定はいつでしょうか。また価格はどれくらいになりますか?

SK: リリースに日付は設定していません。準備が出来次第出したいと考えています。

GFO: E3で発表された製品名は「bleem! for Dreamcast」ですが、「bleemcast!」というニックネームがつきましたね。このあだ名を使うことは考えているのですか?

SK: 「bleemcast!」というのはなかなかいいですね。実はこの名前は社内でのコードネームだったんです。それに「bleem! for Dreamcast」よりずっと呼びやすいですし。ただ、パッケージの名称は「bleem! for Dreamcast」でいくことになっています。

GFO: PS2でドリームキャストのエミュレートをすることはできると思いますか。またそのような計画はあるのでしょうか?

SK: 今のところありません。

GFO: どうもありがとうございました。

元記事